さて、流行によって言葉が一人歩きしがちな話題ですが、実際にどう違うんでしょうかね。簡単に言えば
ITとICTは技術、
IoTは環境、
DXはなすべきこと、
といったところでしょうか?
目的と範囲が全然異なります。結果が業務の改革なのか業務効率化なのかという点も異なりますし、IT化なんて30年前からずっと言われている言葉になります。そこから情報通信に特化した観点でICTとなりました。CはCommunicationです。よってICTとは、コンピューターやネットワーク、通信機器などのハードウェアや、ソフトウェア、データ、サービスなどのソフトウエアを活用して、情報の収集、処理、伝達、利用を行う技術です。
一方、DXというのはDigital Transformationの略で、デジタル技術を活用して、ビジネスや社会のあり方を変革することです。DXは、ICTを活用した業務改革をさらに進め、企業や組織の競争力強化や社会課題の解決を目指す取り組みです。
つまりICTは、DXを実現するための基盤となる技術です。ICTを活用した業務改革を進めることで、DXの実現に向けた準備を整えることができます。
IoTは環境と言いましたが、もちろん技術革新によって進んでいる情報通信の世界での話です。全ての電子機器がインターネットによって接続されていて、いつでもどこからでもアクセスができるような状況というところです。これには情報セキュリティ的な観点(個人の認証)が必要になりますので、完全な実現にはもう少し年月が必要かもしれませんが、現在は事実上、ほぼなんでもできる状況にあります。
これらを踏まえて近年では、AIやIoTなどのデジタル技術の進歩により、DXの実現が急務となっています。企業や組織は、ICTを活用した業務改革を進め、DXへの取り組みを強化していくことが求められています。それが企業の胆力になっていくはずです。
実際に業務改革にあたってICTを活用する場合、以下の3つの観点に分けられます。
- 業務プロセスの改善:業務プロセスを分析し、非効率な部分や改善の余地のある部分を洗い出し、それをICTを活用して改善することです。例えば、紙の書類のやり取りを電子化することで、業務の迅速化やコスト削減を図ることができます。
- 業務の自動化:業務を自動化することで、人手を介さずに業務を処理できるようにすることです。例えば、ロボットやAIなどの自動化ツールを活用して、単純作業や定型作業を自動化することができます。
- 新たな価値創造:ICTを活用して、新たな価値を創造することです。例えば、IoTやビッグデータなどの技術を活用して、新たなビジネスモデルやサービス開発につなげることができます。
それぞれの視点から業務改革という目的に向かって進めていく必要があります。さらにICTを活用した業務改革の具体的な事例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 製造業では、IoTやAIを活用して、生産ラインの効率化や品質向上を図っています。
- 小売業では、ECやPOSシステムを活用して、顧客の購買行動を分析し、新たな商品開発やマーケティングにつなげています。
- 金融業では、ビッグデータを活用して、顧客のニーズを把握し、新たな金融商品やサービスを開発しています。
ICTを活用した業務改革は、企業の業務プロセスや組織構造、さらには企業文化など、さまざまなものに影響を与える可能性があります。そのため、ICTを活用した業務改革を進めるには、経営層のリーダーシップと全社的な取り組みが必要となります。
イントロダクションとして書いておりますが、今回はこの辺で。
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